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1.

論文

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中島, 俊介 ; 楠, 凡之
出版情報: 北九州市立大学文学部紀要, 人間関係学科 = Journal of the Faculty of Humanities, Kitakyushu University.Human Relations.  15  pp.13-29,  2008-03.  北九州市立大学文学部
URL: http://id.nii.ac.jp/1077/00000179/
概要: 本研究は,森田療法理論(森田 1960)に基づいて大学生における「健康な自己愛」を検討するための新たな尺度を作成することを目的とした。研究1では健康な自己愛の状態を測定するための尺度項目を検討した。その際には、現在の自己愛理論の「2種類の自 己愛」の枠組み(中山ら 2006)を参照しながら,これに自己愛の健康性を示す視点として森田療法理論の「自己へのとらわれ(我執)」(北西 2001)の知見を加えて新しい視点からの自己愛尺度の作成を試みた。これを大学生217名に施行し,因子分析を行ったところ,3つの下位概念に対応する3因子が得られた。研究2では大学生150名を対象として,今回作成した自己愛尺度の信頼性と妥当性を検討した。アルファ係数,再検査信頼性係数などの結果から高い信頼性が確認された。また,NPI(自己愛人格目録)・シャイネス尺度・自尊心尺度などの関連から妥当性が確認された。以上の結果から、本邦大学生の「健康な自己愛」を検討していくための新しい尺度の信頼性と妥当性が確認されたと考えられる。 続きを見る
2.

論文

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石川, 朋子
出版情報: 北九州市立大学国際論集.  pp.73-85,  2019-03.  北九州市立大学国際教育交流センター
URL: http://id.nii.ac.jp/1077/00000639/
概要: 本稿では、日本語学習者向けの普通体基調会話教育の方法開発への応用を念頭に、共に大学生で、且つ、友人関係にある韓国人日本語学習者と日本語母語話者の普通体基調会話から「文体上の逸脱」を抽出し分析した。抽出された「文体上の逸脱」は「形式の逸脱」と 「属性の逸脱」に分類後、更に「修辞的表現」と「非修辞的表現」に分類された。分析の結果は以下の通りである。①修辞的表現となる「形式の逸脱」として、普通体基調会話における丁寧体の使用が抽出され、この逸脱には「場の改まり」または「談話の局面の変化」といった効果が認められた。②逸脱の効果が認められないため非修辞的表現となる「形式の逸脱」として、終助詞「よね」の使用が抽出された。③修辞的表現となる「属性の逸脱」として、女性による男性的表現の使用、及び、別人を標示する表現の使用が抽出され、これらの逸脱にはそれぞれ「仲間意識の強化や親密度の確認」、「冗談」という効果が認められた。④逸脱の効果が認められないため非修辞的表現となる「属性の逸脱」として、男性による女性的表現「そうね」、「そうよ」の使用が抽出された。①、③の「文体上の逸脱」は友人同士の接触場面で観察されたものであるが、このような接触場面は日本語学習者にとって実際的な場面であることに鑑み、普通体基調会話教育の場では「文体上の逸脱」の方法とその効果を学習者に明示すべきであると考える。②、④からは、日本語教育において終助詞に着目した訓練をより積極的に行う必要性が示唆された。 続きを見る
3.

論文

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下田, 泰奈 ; 岩本, 晃典
出版情報: 地域創生学研究.  pp.15-36,  2023.  北九州市立大学地域創生学会
URL: http://id.nii.ac.jp/1077/00001042/
概要: 北九州市立大学地域創生学群では、2009 年の開設以来、地域創生学群生の授業の一環として、地域の活性化や地方創生に関わる地域活動を行っている。本稿では、大学生の地域活動における2 つの出店プロジェクトの企画と運営を事例として取り上げ、地域活 動そのものをキャンパス以外の学びの場として仮定した場合、学生にとってどのような学びがあり、どういった成長を経ているのか、大学生へのアンケート調査を通して考察する。 続きを見る