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1.

論文

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水本, 光美 ; 福盛, 寿賀子
出版情報: 北九州市立大学国際論集 = CIEE journal, the University of Kitakyushu.  pp.13-22,  2007-03.  北九州市立大学国際教育交流センター
URL: http://id.nii.ac.jp/1077/00000034/
概要: 本研究は、現代テレビドラマにおける20代から30代の若い女性登場人物と現実社会の同世代の女性による「わ」や「かしら」のような女性文末詞の使用実態調査により、その特徴を比較分析するものである。ドラマの中で普段は女性文末詞を使用しない若い女性登 場人物に焦点をあて調査した結果、彼らは反論、非難、抗議、自己主張などの主張度の強い場面において頻繁に女性文末詞を使用するという特徴を数値化により明らかにした。そのうえで、現実社会においても同様な傾向がみられるかどうかを検証するために、同世代の標準語を話す若い女性たちに、主張度の強い場面を設定したロールプレイを演じてもらい、その会話を詳細分析した。その結果、ドラマのように女性文末詞を使用する傾向は認められなかった。これより、現実社会では若い女性たちから女性文末詞はほぼ消滅しつつあるということが実証された。現実に使用されていない女性文末詞がドラマの主張度の強い場面に現れる理由として、脚本家が変化する言語使用を認識せず過去の女性の言語使用をモデルとしている可能性、あるいは、脚本家による何らかのジェンダー・フィルターが存在する可能性が推察される。 続きを見る
2.

論文

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水本, 光美 ; 池田, 隆介
出版情報: 北九州市立大学国際論集 = CIEE journal, the University of Kitakyushu.  pp.59-64,  2008-03.  北九州市立大学国際教育交流センター
URL: http://id.nii.ac.jp/1077/00000043/
概要: 本研究は、オンライン教材を使用した際の漢字発音学習は長期的な学習効果を見込めるか否かを検証することを目的として行われた。筆者らは先行研究(水本・池田2006a)において、中国人留学生16名を被験者に、オンライン教材と印刷物教材を使った漢字発 音学習の比較実験を行い、学習直後の時点においては、オンライン教材が印刷物教材と比較し漢字発音の強化に効果を発揮するという結果を得た。そこで、本研究においては、長期的にも学習効果が認められるかを調査するため、水本・池田(2006a)と同一の被験者に対し、学習の一か月後の漢字発音テストを再度行った。その結果、学習直後よりも漢字発音の正確さは下がっていたが、その下がり方を見ると、印刷物教材よりオンライン教材のほうが緩やかであった。つまり、オンライン教材のほうが記憶が持続しやすいという結果を得ることができた。 続きを見る
3.

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水本, 光美
出版情報: 北九州市立大学国際論集 = CIEE journal, the University of Kitakyushu.  pp.23-46,  2009-03.  北九州市立大学国際教育交流センター
URL: http://id.nii.ac.jp/1077/00000046/
概要: 本稿では、筆者が国際環境工学部設置準備室に2000年1月に赴任して以来、留学生受け入れ体制と日本語教育体制を整えるべく専念した9年間を振り返ることにより、その特徴と問題点、国際環境工学部の取り組み体制への努力と成果、および今後の課題と将来へ の展望を考えるものである。開設準備として工学部では、多くの留学生を受け入れるために大連特別選抜プログラム立ち上げ、中国の理系の高校3年生を対象にした現地での募集および入学試験を実施し、その後の現地での集中日本語講座を経て学部へ入学という受け入れプログラムを計画実施した。その結果、多くの優秀な学生を確保することが出来た。しかし、一方で、やむなく志半ばで帰国せざるを得なかった者も少なからず認められた。その理由としては、専門基礎能力、基礎学習能力、日本語能力、異文化適応能力等の欠如など様々あるが、工学部では諸問題を顧み、2007年度より留学生たちが安心してキャンパスライフに集中できる支援対策を打ち出した。留学生支援センター、チューター制度、寮のサポーター制度などは、今年度で2年目になるが、留学生たちに歓迎されており成果も出ている。しかし残念ながら、学部の決定により、学部入学生向け大連選抜プログラムは今年度で終了した。それに代わり、より専門性を重視する大学院生受け入れ体制へと発展させ、更なる充実した留学生受け入れ体制を整備する計画を開始した。今後は、いかにしてより多くの異なる海外諸国より優秀な大学院生を受け入れ、工学部の特徴を活かした教育を施し、卒業後は日本と本国にその成果を還元することが出来る学生を送り出すことが出来るかが課題であろう。 続きを見る
4.

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水本, 光美
出版情報: 基盤教育センター紀要 = Bulletin, Center for Fundamental Education.  pp.129-150,  2010-03.  北九州市立大学
URL: http://id.nii.ac.jp/1077/00000322/
概要: "最近のテレビドラマの若い女性登場人物は「~わ」や「~かしら」で代表される女性文末詞を通常は使用しないが、反論などの主張度の高い文脈で突然部分的に使用することがある。20代から50代までの女性標準語話者に高主張度の会話実験調査をしたところ、 現実には若い年代にはその様な使用は認められなかった。また、現在、若い世代には殆ど使用されない女性文末詞の衰退は現在の40代の女性達によって急速に進んだことも分かった。" 続きを見る
5.

論文

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水本, 光美
出版情報: 基盤教育センター紀要 = Bulletin, Center for Fundamental Education.  pp.55-80,  2011-03.  北九州市立大学
URL: http://id.nii.ac.jp/1077/00000323/
概要: 現在の若い世代の女性標準語話者は女性文末形式を特殊な場合以外は使用しない。しかし、日本語教科書やその他教材においては、若い世代の女性登場人物は多用する。これに関して日本語教師の意識調査を実施したところ、3割近くは教材の現状を肯定しており、ジ ェンダー意識に基づいた理由を挙げる者もいる。しかし、7割以上が現状に即していない使用は避けるべきだという調査結果から、教科書は現状を反映する時期が来ていると考える。 続きを見る
6.

論文

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水本, 光美
出版情報: 基盤教育センター紀要 = Bulletin, Center for Fundamental Education.  pp.19-44,  2013-03.  北九州市立大学
URL: http://id.nii.ac.jp/1077/00000324/
概要: 日本語教科書においては、多数の男性が社会的地位の高い知的職業に従事し、女性は主にサービス業や小売業などで社会を支えるという構図が印象づけられている。一方、政府による調査結果によれば「医療」と「教育」の分野では女性就業者が多く、技術・専門職が 事務職より多い。医療分野では若い世代の女性の活躍が顕著である。アンケート調査でも、日本語教育者の大半が教科書の偏った描写法に問題意識を持っていることが確認できた。 続きを見る