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1.
論文 |
古勝, 正義
概要:
旧時、中国の元宵節をいろどった花火は、精緻な球形を表現する日本の打ち上げ花火とはちがって、仕掛けをふんだんに使い複雑多彩な場面を作りだすことを主眼とする。本稿では、仕掛けの技術的な面については乾隆年間の「火戯略」を参照し、場面については同じ
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く乾隆年間の白話小説「岐路灯」の一説を借りて、伝統中国の花火芸術の世界を探る。
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2.
論文 |
古勝, 正義
概要:
旧中国で信仰された和合の図は、二神が円盒および蓮または如意をもち、多くは笑顔をうかべているという図像的特徴をもつ。清代後半に主流であった蘇州系の和合は、持物・職能・性格において明代の和合を継承しているが、本来別の神格であった寒山拾得と習合し
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たため風貌・扮装の面で大きく変容した。持物の円盒は親和・合体に加えて多産・致富を含意する。
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3.
論文 |
古勝, 正義
概要:
陳淏「花鏡」と古呉墨浪子「西湖佳話」とを比較検討してみると、ともに杭州西湖へのつよい思いが表現されており、南京と深い関係をもつ書物であり、書中には釈道二家への傾斜、文人趣味(山水園林、隠逸)など共通する人生観や生き方が現われており、また細部
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の措辞においても類似・同一性が認められる。古呉墨浪子の自序および図版の跋語の書きぶりなどを考え合わせると、「西湖佳話」の作者は陳淏その人と見なすほかない。
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4.
論文 |
古勝, 正義
概要:
古呉墨浪子の名で出された「西湖佳話」の作者を解明するために、まず原刻本巻頭に附されている図版を分析して、これに跋語を書いている湖上扶搖子とは陳淏淏であることを指摘し、この書物が南京で「芥子園画伝初集」を制作刊行した王概兄弟や李漁と陳淏との交
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遊圏のなかで生まれたことを述べる。また園芸書「花鏡」の著者でもある陳淏の人物像は十分明らかでないが、長子陳枚が編輯した数部の文集に収める資料からその生涯を素描した。
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5.
論文 |
古勝, 正義
概要:
二十回本済顚小説のうち西湖墨浪子偶拈本と天花蔵主人編次本を比較検討し、二十回本済顚小説は最初、西湖墨浪子の名で刊行されたものであることを見たうえで、作品の形式面、内容面の比較から、この二十回本済顚小説の作者西湖墨浪子は「西湖佳話」の作者古呉
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墨浪子と同一人物であると結論づける。
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6.
論文 |
古勝, 正義
概要:
諸説があって作者が特定されていない「宛如約」について、天花蔵主人編次と明記した<本衙蔵板本>を取りあげ、これが原刻本であることを確認したうえで、この版本を他の天花蔵主人(墨浪子)の諸作品と形式面、内容面、用語面の対応から比較検討し、「宛如約
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」が天花蔵主人(墨浪子)の手になった作品であることは疑問の余地がないと結論づける。
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