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1.
論文 |
河野, 智謙
概要:
自然科学における研究活動がそのまま哲学的探究であった19世紀のドイツにおいてその時代を反映した科学者のモデルとして、一般にはあまり知られていないAnton Karschという思想家であり科学者の仕事を1855年の7編の論文を中心に俯瞰した。
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ショーペンハウエルの哲学から顕微鏡観察による生命の基本単位の解明まで、幅広い研究対象に果敢に取り組む姿勢に、ゲーテに代表される多才な思想家達の影響をみる。
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2.
論文 |
河野, 智謙 ; 蔭西, 知子
概要:
19世紀後半のフランスの博物学者や生物学者達が書籍の中で共有した図版についての考察を重ねることで、同時代を生きた彼らにどのような接点があったのかを読み解くことができると考え、現存する科学史資料の解析を行っている。本稿では、博物学者Jean-
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Henri Fabreと植物学者Adrian-Henri De Jussieuとの接点について、4冊の著書にある図版を比較することで考察した。
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3.
論文 |
山田, 千晶 ; 河野, 智謙
概要:
チャールズ・ダーウィンが1880年に出版した「植物の運動力」が植物研究者に与えた影響は大きいが、ダーウィンの業績以前にも「植物の運動」に関する知見は蓄積されていた。本稿では、ダーウィン以前の植物の運動や環境に応答した成長の変化に関する研究の
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軌跡をドイツのユリウス・ザックスおよびイギリスのトーマス・ナイトらの著作を中心に読み解き、18世紀後半から19世紀初頭にかけてフランスで行われた研究にまで遡る。
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4.
論文 |
河野, 智謙
概要:
2000年に大気化学者Paul Crutzenと珪藻類を専門とする生物学者Eugene Stoermerによって、「我々は、もはや地質年代学的に『完新世』という時代にいるのではなく、人類の活動が地球環境に影響を及ぼすようになった『人新世』と
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いう時代の最中にいる」という趣旨の新しい概念が提唱されて以来、自然科学分野のみならず社会科学分野においても多くの研究者による熱い議論が繰り広げられている。提唱者であるCrutzenらは、人新世の起点を産業革命期に求め、それ以降の約2世紀半の地球環境の変化に注目し、特に最近の70年間を大加速期と捉えている。一方、国際層序委員会・第四紀層序小委員会・人新世ワーキンググループは、過去70年間に起きた人工物の環境への放出の加速的な増加に着目し、人新世の起点を20世紀半ば、特に1950年代初頭とする案を公表している。筆者は、過去に、アジアにおける人新世の起点を明治日本の産業革命に求める考えを公表している。本論文では、アジアの産業革命の起点となり、地球規模での産業の大加速期に対応する時期に深刻な環境問題を乗り越えた経験を有し、国際的に認知される環境モデル都市として持続可能な社会への移行に関するモデル事例を提示してきた北九州市の在り方から人新世の本質と今後の推移を考察する。また、筆者は、八幡製鉄所東田第一高炉の跡地である北九州市・東田地区に産業史跡・科学館・博物館群が集積し、ミュージアムパークが形成されつつある現状に鑑み、同市・東田ミュージアムパークが、歴史的な背景を反映し、博物館と科学館が連携した形で、人新世に対する視点を提供する場となることを希望している。
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