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1.

論文

論文
福井, 直人
出版情報: 北九州市立大学商経論集 = The Review of business and economics.  46  pp.51-83,  2011-03.  北九州市立大学経済学会
URL: http://id.nii.ac.jp/1077/00000105/
概要: 本論文の目的は、従来は見られなかった人事考課基準、すなわちCSR(企業の社会的責任)を実現するための行動評価基準が、なぜ近年になり導入されはじめたのかについて探索的に分析することである。まず、人事考課の有効性に関する諸研究が鳥瞰的にレビュー され、CSR行動評価基準が、従来から提示されてきた「人事考課の有効性」によって捕捉しえない新たな考課基準であることが明確にされる。次いで、今後の人事考課研究ならびに人的資源管理研究も、CSR論の知見を積極的に摂取することの重要性が強調される。文献レビューにおいて見出された理論と現実の乖離を埋めるべく、CSR論の知見を援用しつつ、人事考課の新しい有効性概念として「社会性」概念を新たに措定する。さらに同概念を用いて、三井化学における考課基準を再解釈する。結論として、CSRの実現が企業にとって喫緊の課題となっていることが、CSR行動評価基準を導入する理由になっていることが示される。 続きを見る
2.

論文

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福井, 直人
出版情報: 北九州市立大学商経論集 = The Review of business and economics.  48  pp.137-167,  2013-03.  北九州市立大学経済学会
URL: http://id.nii.ac.jp/1077/00000304/
概要: 本研究の目的は「日本的経営が人的資源管理論の定着に及ぼした影響はいかなるものであったか」を解明するための予備的作業を行うことである。まず、HRMについて日本的経営が影響を及ぼしたことを議論する諸研究を整理するとともに、諸研究に対して若干の批 判的検討を行なう。次いで、研究課題における鍵概念であるHRMおよび日本的経営の両概念について明確に規定する作業を行ない、同時にHRMの理論的側面と実践的側面の区分についても議論する。そのうえで、本研究で提示した研究課題を達成するために必要とされる作業は何であるかについて、独自の分析フレームワークを用いて図解する。最終的に、本研究のリサーチクエスチョンの解明のためには、1980年代から1990年代前半の米国HRM教科書のなかで日本的経営論の研究書(ただし海外諸国に大きなインパクトを与えた書物に限定)がどのように参照されているかを内容分析することでしかないことが指摘される。 続きを見る