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1.

論文

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福井, 直人
出版情報: 北九州市立大学商経論集 = The Review of business and economics.  44  pp.19-41,  2009-03.  北九州市立大学経済学会
URL: http://id.nii.ac.jp/1077/00000097/
概要: 本論文の目的は、1990年代後半以降の日本企業における人事考課制度のなかに、なぜゆえにコンピテンシー概念が導入されはじめたのかを、諸文献の整理を通じて明らかすることである。文献レビューから導出された結論は、より職務関連的な能力概念が日本企業 で要求されはじめたがゆえに、能力考課基準が従来の職務遂行能力からコンピテンシーへと移行したというものである。 続きを見る
2.

論文

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福井, 直人
出版情報: 北九州市立大学商経論集 = The Review of business and economics.  46  pp.51-83,  2011-03.  北九州市立大学経済学会
URL: http://id.nii.ac.jp/1077/00000105/
概要: 本論文の目的は、従来は見られなかった人事考課基準、すなわちCSR(企業の社会的責任)を実現するための行動評価基準が、なぜ近年になり導入されはじめたのかについて探索的に分析することである。まず、人事考課の有効性に関する諸研究が鳥瞰的にレビュー され、CSR行動評価基準が、従来から提示されてきた「人事考課の有効性」によって捕捉しえない新たな考課基準であることが明確にされる。次いで、今後の人事考課研究ならびに人的資源管理研究も、CSR論の知見を積極的に摂取することの重要性が強調される。文献レビューにおいて見出された理論と現実の乖離を埋めるべく、CSR論の知見を援用しつつ、人事考課の新しい有効性概念として「社会性」概念を新たに措定する。さらに同概念を用いて、三井化学における考課基準を再解釈する。結論として、CSRの実現が企業にとって喫緊の課題となっていることが、CSR行動評価基準を導入する理由になっていることが示される。 続きを見る
3.

論文

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福井, 直人
出版情報: 北九州市立大学商経論集 = The Review of business and economics.  47  pp.61-94,  2012-03.  北九州市立大学経済学会
URL: http://id.nii.ac.jp/1077/00000121/
概要: 本論文の目的は、近年のアメリカにおける人的資源管理制度のなかで注目を集め始めている「パフォーマンス・マネジメント」について理論的な考察を行ない、その人的資源管理論的意義を探究することである。パフォーマンス・マネジメントに関する既存研究を鳥瞰 的にレビューすることにより、従来の人事考課制度との共通点ならびに差異を洗い出すとともに、類似概念である戦略的人的資源管理との関連性についても言及する。 続きを見る
4.

論文

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福井, 直人
出版情報: 北九州市立大学商経論集 = The Review of business and economics.  48  pp.137-167,  2013-03.  北九州市立大学経済学会
URL: http://id.nii.ac.jp/1077/00000304/
概要: 本研究の目的は「日本的経営が人的資源管理論の定着に及ぼした影響はいかなるものであったか」を解明するための予備的作業を行うことである。まず、HRMについて日本的経営が影響を及ぼしたことを議論する諸研究を整理するとともに、諸研究に対して若干の批 判的検討を行なう。次いで、研究課題における鍵概念であるHRMおよび日本的経営の両概念について明確に規定する作業を行ない、同時にHRMの理論的側面と実践的側面の区分についても議論する。そのうえで、本研究で提示した研究課題を達成するために必要とされる作業は何であるかについて、独自の分析フレームワークを用いて図解する。最終的に、本研究のリサーチクエスチョンの解明のためには、1980年代から1990年代前半の米国HRM教科書のなかで日本的経営論の研究書(ただし海外諸国に大きなインパクトを与えた書物に限定)がどのように参照されているかを内容分析することでしかないことが指摘される。 続きを見る
5.

論文

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福井, 直人
出版情報: 北九州市立大学商経論集 = The Review of business and economics.  50  pp.97-124,  2015-03.  北九州市立大学経済学会
URL: http://id.nii.ac.jp/1077/00000379/
概要: 本稿の目的は、従来の日本的労使関係の内実を整理することにより、今後の日本における労働組合の役割を展望することである。まず、日本的労使関係の特徴を整理すべく、日本の労働組合の特徴およびその長短について確認する。そのうえで、日本的労使関係の史的 変遷を、労働者ないし労働組合と使用者とのせめぎあいに焦点を当てながら整理する。高度経済成長期を通じて、労使協議制を基軸とした日本的労使関係は成功を収めたが、近年ではその変容や企業別組合の衰退が議論されるようになった。それを例証するために、春闘の終焉、労働争議数の減少、組織率の低下について順に検討した。そこに見出された種々の課題を超克するためには、労働組合は新しい役割を担う必要があることを最後に強調した。 続きを見る
6.

論文

論文
福井, 直人
出版情報: 北九州市立大学商経論集 = The Review of business and economics.  51  pp.65-83,  2016-03.  北九州市立大学経済学会
URL: http://id.nii.ac.jp/1077/00000437/
概要: 本論文の目的は、人的資源管理において労使関係管理がどのような位置づけにあり、いかなる機能を果たすのかを追及することである。まず、労使関係管理の前提となる労使関係概念について考察を行い、人的資源管理の重要な課題のひとつとして労使関係管理がある ことを確認した。これを踏まえ、労使関係において労働者側の交渉主体となる労働組合の構造と機能について整理した。日本では企業別組合を労働者側の交渉主体とする協調的労使関係が構築されてきたが、昨今では企業別組合の衰退が生じている。これに伴い新しい労働組合であるコミュニティ・ユニオンや、労働組合ではない労働NPOといった団体が活躍を始めている。労働者側の新しい主体が台頭すれば、従来の団体交渉を中心とした労使関係管理もまた変容を迫られることを鑑み、今後の日本企業における労使関係管理の展望を試論として最後に展開した。 続きを見る
7.

論文

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福井, 直人
出版情報: 北九州市立大学商経論集.  54  pp.37-57,  2019-03.  北九州市立大学経済学会
URL: http://id.nii.ac.jp/1077/00000622/
概要: 本論文の目的は、個人選択型人事制度のひとつである社内公募制度が従業員の技能形成に対してどのような影響を及ぼすのかを明らかにすることである。まず、従来の日本企業における企業主導型異動の特徴について整理し、技能形成の観点からそれを捉えた先行研究 についていくつか検討した。企業主導型異動により、生産現場における競争優位を高めるような技能の形成が促進されてきたことが確認された。次いで、社内公募制度について、その定義およびプロセス、およびそれが求められている諸要因について整理した。そのうえで、社内公募制度が技能形成に対してどのような影響を及ぼすのかについて議論を展開した。議論の帰結として、社内公募制度とは従業員がみずから「キャリアの断絶」を作り出す制度であり、結果として従業員の学習力たるメタ・コンピテンシーの形成を高次元で促進しうる制度であることを示した。 続きを見る